JRグループから2024年10月24日に、冬の「青春18きっぷ」について発表がありました。
私の個人的な結論を先に申します。
利用機会は大きく減少、または使うことはなくなるだろう
です。
販売価格は何度か変わりましたが、約40年間同じだった内容が
今回大きく変わりました。多くの人が「改悪」と感じる内容に。
主な変更点は、
- 自動改札機が使えるようになった
- 従来の5日間用に加え、3日間用ができた
- 購入時に指定した利用開始日から連続した日数で使用可能となった
- 1枚を複数人で使用することは不可となった
使い難くなった理由は上記の3〜4です。
それぞれについて私見を述べますね。
1. 自動改札機が使えるようになった
これは歓迎です。
これまでの青春18きっぷは、利用開始時に駅員から検印を受ける必要がありました。
しかし、自動改札 かつ 駅員がいない駅では、改札を通過できません。
そのため、改札に設置されているインターホンできっぷをカメラを通して確認してもらい
自動改札を遠隔で開けてもらわなければなりません。
時間に余裕がないと、または、混んでいたりすると焦るのですよね。
それが無くなるので、これは助かります。
2. 従来の5日間用に加え、3日間用ができた
これも歓迎です。
5回分を使い切るのは結構大変なのですよね。
ちなみに料金は、3日間用は割高になります。
5日間用:¥12,050 (1日当たり¥2,410)
3日間用:¥10,000 (1日当たり¥3,333)
例えば、京都から名古屋を見ると、片道¥2,640になります。
5日間用であれば得しますが、3日間用では損してしまいますね。
3. 購入時に指定した利用開始日から連続した日数で使用可能となった
これは困りました。
日帰り旅行、1泊2日の旅行に使い難くなったわけです。
例として、京都から西への1泊2日旅行を見てみます。
それぞれの切符を2日間のみ使い、残りは使用しない(捨てる)とします。
その場合、1日当たりは、5日間用で¥6,025、3日間用で¥5,000となります。
・姫路:片道 ¥2,310、どちらの切符でも損します
これまでは、日帰り(往復)すれば得でした
・岡山:片道 ¥3,740 どちらの切符でも損します
これまでは、片道利用でも得でした
・宇野:片道 ¥4,510 どちらの切符でも損します
これまでは、片道利用でも得でした
・高松:片道 ¥5,490 5日間用では損します
これまでは、片道利用でも得でした
・広島:片道 ¥6,600 どちらの切符でも得します
これまでの様な、気軽に使えなくなったことがわかります。
宇野と高松は、瀬戸内国際芸術祭を見に行くときに利用する駅です。
そこから島に渡り、1〜2泊して島巡り、芸術鑑賞をするわけですが、
青春18きっぷでの移動はできなくなりますね。
4. 1枚を複数人で使用することは不可となった
これも困りました。
例えば2人で旅行する時、これまでは青春18きっぷを1枚購入すれば良かったのですが、
今度は2枚購入しなければなりません。
つまり移動費用が、¥12,050から¥20,000 (3日間用を2枚購入した場合)となり、
¥7,950の増額、約65%アップとなります。
複数人での使用は難しくなりましたね。
この冬、京都から長野までの青春18きっぷによる旅行を考えていましたが、
日程と移動手段をしっかりと考えなければならなくなりました。
もともとは、時間はあるけどお金がない学生向けに企画された切符と思います。
しかし年月が経ち、その利用者は学生に限らず、幅広い世代に広がったと思われます。
今回の変更により原点回帰を狙ったのかもしれませんが、せめて連続日での使用は
やめて欲しく思います。
時間のある人に、そんなに急いで旅をさせる必要はないと思いますので。
今回の変更で利用者は大きく減少すると予想します。
その結果を元に、JRは「青春18きっぷの需要は著しく減少し、需要は無くなった」として
廃止するのが目的なのかもしれませんが。。。。。